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私の旅行セールス体験記

ユニバーサル・スタジオで輸送業務〜GLAYエキスポのコンサート〜



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3年目に入り、最も大きな仕事が舞い降りてきました。
大阪のユニバーサルスタジオ(USJ)の駐車場でGLAYがコンサートイベントを開催。
参加人数は10万人という規模です。私はよく知らなかったのですが、
GLAYにとって久しぶりのコンサートだったらしいのです。

そのようなコンサートイベントで旅行会社が何を取り扱うかというと、
全国から大阪にやってくる参加者のツアーバス、約2万人。
近畿圏(兵庫・滋賀・奈良・京都・和歌山)の参加者の近郊バス輸送、約5,000人。
大阪に住んでいる参加者のピストン輸送、約3万人。
残りの参加者は電車利用です。

この3つの輸送を近ツーがまかされていました。
もともと東京が主幹の仕事で、大阪の私は、地元に地の利があるということで、
近畿圏と大阪の輸送を担当することになりました。

私自身がセールスをして受注した仕事ではなく、
たまたま東京から降ってきた仕事でした。

もちろん私1人の力で全てをハンドリングできるような規模の仕事ではなく、
1人の上司にサポートしてもらいながらの仕事です。

このイベントは参加人数が多いだけに、輸送価格を決める時には非常に難しいものを
感じました。100円の違いで、利益を大きく上げれたり、吹っ飛んだりするからです。

ちなみにこの時に手配したバスの数は、近郊バスの貸切バスが約50台。
ピストン輸送用の路線バスが約40台。ピストン輸送用はできるだけ人数が乗れる
からという理由で、路線バスを使いました。

駐車場に一斉に集合したバスの数を見ながら、爽快感と恐ろしさを感じました。
約半年間の準備期間を経て、イベント当日を迎えました。

正直、イベント当日は、できることはそんなに多くはありません。
緊急の事態にそなえるだけです。そして、そんな緊急の事態は、
どれだけ準備をしていても、やっぱり起こります。(笑)

この時も、今でも忘れられない出来事があります。
コンサートが終わり、私は約3万人のピストン輸送(会場から近場の駅までの)を行う
駐車場にいました。派遣の添乗員さんの活躍で、順調に40台の路線バスは、
ピストン輸送を繰り返し、流れていました。

そして午後8時になった頃に、乗車されるお客さんが全くいなくなりました。
コンサート終了から既に1時間半は経っていました。「あ〜、終わった〜」、
私は無事に輸送が終わった安堵感でいっぱいでした。

そしてお客様が誰もいない状況を事務局に報告しました。
「終了!」事務局側からの合図で、輸送業務の終了が宣言されたのです。
しかし、事件はその後に起こりました。
なんと誰もいなかった駐車場に、パラパラとお客さんが入ってきたのです。

事務局からの「終了」合図で、既に路線バス全車にも「終了」の合図を出しており、
もう路線バスはそれぞれの車庫に帰っています。
パラパラと集まってきたお客さんは、最終的に10人ぐらいいました。
この人数を普通の車で運んでいたら、3台はいります。

しかし、その時それに対応できる車も添乗員もいませんでした。
事務局が「終了」を出したのだから、もう輸送の義務はないのではないか?
そう思いましたが、そこには私の致命的な判断ミスがあったのです。

輸送事項の詳細が記載されている乗車チケットには、
20時30分まで運行するとの文言が書かれていたのです。
その時、まだその時間は過ぎていませんでした。

運行時間。
それは私達、旅行会社がお客さんと契約している内容です。
そこの約束に関しては、近ツーとお客さんとの間で契約していたことです。

当然、その時間内であれば、契約通り輸送する義務があります。
炎天下の中、初めての大型イベントの添乗を体験していた私は、
もう既にその頃、体は疲れきっており、普段なら気づけることも、
気づけなくなっていたのです。

路線バスは、もう来ない。
いまさら、1台だけ戻ってきてくれとも言えない。

あ〜、どうしようか・・・・。

体も心も元気な時であれば、それ程慌てる事態ではなかったでしょう。
冷静に考えると、なんとでもなることです。
しかし、その時の私は、思考能力ゼロに近いほど、疲れきっていました。

正直、普通の会話もできないぐらいでした。

その時でした。

なぜかわかりませんが、1台の路線バスが、駐車場に入ってきたのです。

えっ・・・・、なんで??

と同時に、私は、心の中で、奇跡が起こったことを感謝しました。

「助かったーーー!!」

今でもその路線バスが入ってきてくれた時の光景を鮮明に覚えています。
本当に涙が出そうでした。

運転手さんに聞いてみると、どうやら、全車両に流していたはずの「終了の合図」の
無線を聞き逃していたようでした。

私はそのちょっとお間抜けなドライバーさんのおかげで、本当に救われたのです。
その1台のバスのおかげで、無事に最後のお客さんを輸送することができたのです。

そんなドラマがありながらの、私にとって最初で最後の、
イベント輸送業務の取扱案件でした。

イベントでは必ずトラブルが起きるとお話しましたが、
同時に、イベントではトラブルと同じだけの奇跡も起こるものだと思っています。

影があるところには、必ず、光もあるもの。
光と影は表裏一体。添乗業務は奥が深いですね。(笑)

ちなみにこのイベントの添乗をした7月30日。この日が私のツーリスト人生の中で
最も過酷な1日であったことを、付け加えておきます。